2024年の夏、坂東隆也さん(21歳仮名)が東京から北海道当麻町にやってきました。
当麻町がふるさと納税返礼品として出しているお米「今摺米」に感動して米農家を目指そうとしたそうです。初めての農業に挑戦する彼が見つけたものとは?
農業への思い、そして当麻町での暮らしについて、お話を聞きました。
2024年の夏、坂東隆也さん(21歳仮名)が東京から北海道当麻町にやってきました。
当麻町がふるさと納税返礼品として出しているお米「今摺米」に感動して米農家を目指そうとしたそうです。初めての農業に挑戦する彼が見つけたものとは?
農業への思い、そして当麻町での暮らしについて、お話を聞きました。
1. 都会での生活と、農業との出会い
隆也さんは東京の街で育ち、賑やかな生活が日常でした。「何か物足りないな」と感じることも少なくなかったといいます。当麻町のふるさと納税返礼品「今摺米」に感動したことをきっかけに、米農家を目指すことに決め、友人に誘われて参加した「農業体験イベント」で、人生がガラリと変わりました。土を触り、作物が育つのを感じると、「これだ!」という強い気持ちが芽生えたのです。
「東京って本当に便利で刺激的だけど、ずっと走り続けているみたいな感じがあったんです。でも農作業をしていると、不思議と落ち着いて、目の前のことに集中できました。それが心地よくて、ここに自分のやりがいがあるのかもって思ったんです」と隆也さん。
2. 家族の反応と決意の固め方
農業への夢を家族に話したとき、驚きと心配の声が返ってきました。
「農業ってそんな簡単なものじゃないよ。」と言われたのも、当然の反応です。でも、隆也さんは自分の気持ちをじっくりと伝え、北海道で一度本格的に挑戦したいとお願いしました。
「最初はびっくりされたけど、実際に北海道で経験を積んで、本当に続けていけるか確かめたいんだって話したら、応援してくれるようになりました。家族も自分の成長を楽しみにしてくれているんです。」
3. 当麻町での研修生活が始まる
こうして隆也さんは、当麻町での農業研修生活をスタートさせました。
都会の便利な生活とは一転、早朝から田んぼやハウスでの作業を続ける毎日は、新鮮でありながらも、体力勝負の大変な日々です。
「朝5時に起きてハウスに出るって、正直びっくりしました(笑)。でも、作物が少しずつ成長していくのを見ると、『頑張ろう』って思えるんです。汗を流した分、達成感がすごくあって…それが嬉しいんですよね。」
また、当麻町の人々のあたたかさにも、隆也さんは驚かされたといいます。地域行事に呼ばれたり、仕事の合間に声をかけてもらったりと、一緒に頑張っている仲間として受け入れられていることが実感できる日々です。
「都会じゃ考えられないくらいみんな親切で、すごく助けられています。研修の不安もいっぱいあったけど、ここに来て良かったなって思える瞬間がたくさんあります。」
4. 農業を通じて見つけた新しい価値観
研修を重ねる中で、隆也さんは農業の奥深さや、自然相手の難しさも肌で感じています。作物が天候に左右される不安定さや、収穫までの試行錯誤には、驚きと同時に尊敬の念がわいてきたそうです。
「農業って、ただの体力勝負じゃないんですよね。天候を見極めて、その年ごとに工夫を凝らして育てていく知恵が必要で…。そこには誇りや責任感があって、自分が育てたものが食卓に届くって思うと、やりがいがすごくあるんです。」
5. 未来への夢と当麻町での生活
そんな隆也さんが思い描く将来は、当麻町で小さな農園を持ち、自分の作物で地域を元気にすること。さらに、地域の子どもたちや都市部の若者が農業を体験できる場所もつくりたいと考えています。
「僕も農業に触れてみて大好きになったから、同じように農業の楽しさを感じてもらえる場が作れたらいいなと思うんです。当麻町の魅力をもっと知ってもらいたいし、僕もその一員として頑張りたいです。」
東京から北海道に飛び込み、新しい生活に挑む坂東隆也さん。
初めての農業に戸惑いながらも、一つひとつ乗り越えて成長を続ける姿はとても頼もしいです。当麻町での日々が、彼にとってかけがえのない経験と学びをもたらしています。
これからの未来、彼の夢がどう形になっていくのか、楽しみでなりませんね。